ボルナウイルス

ボルナウイルス
ボルナ病ウイルス1型 核タンパク質–RNA複合体のリング構造

ボルナウイルス科は、エボラウイルス、麻疹ウイルス、狂犬病ウイルス、ヒトRSウイルスなど、医学・獣医学上重要なウイルスを含むモノネガウイルス目に属するマイナス鎖一本鎖RNAウイルスの一群です。ボルナウイルス科には、魚類から哺乳類まで多様な脊椎動物に感染するウイルスが存在します。その代表的なウイルスであるボルナ病ウイルス1型は、動物やヒトに致死性の脳炎を引き起こすことが知られています。

モノネガウイルスでは、ゲノムRNAが多数のウイルス核タンパク質に包み込まれ、「ヌクレオカプシド」を形成します。このヌクレオカプシドは、ゲノムRNAの転写と複製の鋳型として、ウイルス増殖の中核を担います。多くのモノネガウイルスが細胞質で増殖するのに対し、ボルナウイルスは例外的に宿主細胞の核内でゲノムRNAを転写・複製します。しかし、核内でヌクレオカプシドがどのように形成され、ウイルス複製においてどのような役割を果たすのかは、十分に明らかになっていません。

こうしたボルナウイルスのヌクレオカプシドの形成過程と機能を解析することで、ボルナウイルスに特有の核内複製機構の解明を目指しています。

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